涼しくなったかと思うと、また暑い日が戻ってきますね。でも秋の気配を一日一日、深く感じる今日この頃です。
さて、ここ数日のライブを演奏して、感じたこと、思ったことを徒然なるままに書いてみたいと思います。
まずは8月25日、八王子X.Y.Z.→Aという、元爆風スランプのドラマー、ファンキー末吉さんが立ち上げた八王子のライブハウスでのギグ。ファンキーさんとは、10年ほど前、今新宿にあるサムディが、まだ新大久保にあった頃によくそのお店でご一緒させてもらいました。彼は基本はロックドラマーですが、ジャズやラテンといった音楽も大好きで、もちろんそういった音楽もそつなく叩きます。そんなこともあって、当時はファンクやジャズ、ラテンといった音楽を中心に、様々なセッションで盛り上がりました。その彼も、その後は中国を中心に活動することが多くなったらしく、しばしご無沙汰していたのですが、なんと僕の家から最も近い街、八王子にお店を開かれました。まさか八王子なんて、ねぇ。これはほんと、誇張ではなく、我が家から最も近いライブハウスなんです! ですからこれを機会に、これからは頻繁に顔を出そうと思っています。というか、都心の仕事からの帰りかけ、特に電車での移動の帰りなどには、ちょっと一杯飲みに寄ることもできるので、本当に嬉しいです。実はこんなお店ができるのを心から臨んでいたのであります!
さて、そのお店でのセッション、メンバーは、森山良子バンドでもおなじみの、ギターの三好3吉君とのギタートリオで、ジャズスタンダード有り、ド・ファンクチューン有り、三科さんという素晴らしいボーカリストを迎えてのセッション有りと、内容も盛りだくさんで、しかも演奏も大いに盛り上がったライブでした。僕自身は、「とても楽しかったなぁ、もりあがったなぁ」という、ありきたりではありますが、いい気分でした。もちろん自分の演奏にはかなり不満もありましたが、それもいつものことです。でもその後にファンキーさんのブログを覗いてみたら、「なんだこいつらは! これがジャズの底力か! この10年の間に、彼らは大きく進化してしまった!」というような主旨のことが書いてあってびっくり。特にぼくの、アンサンブルにおける、周りの音への反応力を凄く褒めていただいていました。で、なぜびっくりしたかというと、ジャズではそれこそがおもしろいわけで、相手の投げかけたことばをどう受け取り、それに対してどんな返事をするかということこそがジャズの醍醐味で、普段のセッションではそんなことばっかり(もちろんそれだけではないですが)考えてやってるわけです。「ああ、そうか。僕らが当たり前と思ってやっていることが、別のジャンルの人には、驚くべき事だったりするんだなぁ」という、逆に新鮮な驚き・発見となりました。
自分がこの10年で大きく進化したとは思いませんが、まあ、それなりには進歩もあろうかと思います。でも僕が大きく変わったというよりも、ファンキーさんが、長らくそういったジャンルのミュージシャンとのセッションから遠ざかっていたから、それ故、そんな新鮮な驚きがあったのでしょう。
鮮度というのも、それに慣れ親しんでしまうと、当たり前ですが新鮮みが失われるんでしょうね。初心忘れるべからずともいいます。自分では当たり前だと思っていることも、ちょっと視点を変えれば、まだまだ発見することも多いのかと思います。そんなことをあらためて感じさせてもらったセッションでした。
そんなことで、興味のある方は是非ファンキーさんのブログを覗いてみてくださいね。