アコースティックウェザーリポートの新作のレコーディングまであと10日ほどに迫ってきました。
今回はそのアルバムに、僕のアレンジで「Donna Lee」を収録する予定です。
この難曲の収録は人生で2度目。
最初は2007年キングレコードより出した、僕の2枚目のリーダー作「琴線」に収録しています。
その時はドラマーの則竹裕之さんとのベースとドラムスのデュエットでの録音という、かなりチャレンジングな内容でした。
でも自分で言うのもなんですが、かなりいい内容のものが録れたので、もうこの曲を録音することは、僕の人生でもないだろうと思っていたのですが。
そんなこともありまして、かなり今までには無いようなアレンジにしてみました。
だってアコースティックウェザーリポートですからね、普通のジャズにしたんじゃ意味が無い!
そして、もちろんテーマも弾きます!
そんなことで、最近そのテーマを、しっかり練習しています。
で、そんなことをしているうちに気づいたことがあります。
昨日もアコースティックベースのピッチのことで投稿しましたが、僕の場合、アコースティックベースを弾いている時、頭の中にまるでエレクトリックペースを弾いているかのごとく、その指板がはっきりと見えているんですね。
「あ、いま、1弦の9フレットからだから、次の12フレットに行くために、ポジション移動しないと!」みたいな感じです。
これがはっきり見えている時は必ず音程が取れます。そういう意味では、正確なピッチと、エレベで言うところのフレット上でも運指の情報とが、連動して頭の中に出てきているようです。
「Donna Lee」のような、音程も運指もむつかしい曲を正確に弾くというような時には、本当に役立っています。
きっとエレベとアコベを両立させてやってきたメリットのひとつかなと、妙に納得しています。
そんなことでもう一つ挙げると、簡単なスタンダード曲はもちろん、ちょっと複雑な曲でも、それほど厄介な分数コードや、あるいはアッパークトラクチャー的なコードの連続でない限りは、いま演奏している小節の、その先数小節あたりまでのコードは、すべて頭の中で鳴っています。
これって、プロのミュージシャンなら普通なんですかねぇ?
でもそれが鳴っているお陰で、次のコードに進行する自然なルートモーションや、ソロの時のフレージングが聞こえてくるようです。
こんなことが僕の頭や耳の中で起こっているのですが、これを、たとえばレッスンの時などに生徒さんにお見せすることができないが残念です。
でもきっと僕にとって、正確な音程を取るとか、自然なラインやカッコいいソロのフレーズを弾く時の、非常に重要な助けてとなっていることは間違いありません。
ま、それはともかく、アコースティックウェザーの新作、是非是非楽しみにしていてくださいね!