僕の新作「CODA」に参加してくださったミュージシャンとの対談動画、前回はドラマーの則竹裕之さんとの動画でしたが、第2弾は、ビブラフォン奏者の香取良彦さんです。
香取さんとは、バークリー音大で同期でもありますし、また日本に帰国してからは、彼の率いている「香取良彦オーケストラ」や、ギターの布川俊樹さんとのユニット「カトリオ」でもずっと一緒に演奏している旧知の仲。
それこそ、1990年くらいからずっと一緒に演奏してきた仲間です。
今回参加してくれた楽曲は「Cook Like Monk」という曲ですが、この曲は1995年頃、僕がやっていた、そして最初のリーダーアルバム「三色の虹」の母体ともなったユニット、「納浩一オーケストラ」用に作曲した曲です。
そのユニットのドラマーは、1999年に亡くなった、本当に尊敬してやまない素晴らしいドラマー、トコさんこと日野元彦さんです。
実は、自宅にある譜面の棚を調べてみたらその当時の譜面が残ってたのですが、そこには写真にあるように、トコさんの自筆でのメモ書きが残っていたんです!
譜面を見ながら、深く深く感慨にふけってしまいました。
それはさておき、そのとき作った楽曲を今回ビッグバンド用に書き直したのですが、タイトルにもあるように、セロニアス・モンクへのオマージュとして作ったこの曲、今回全くの再アレンジをするに当たって、せっかくなら全編にモンクのモチーフをちりばめてやろうということで、モンクの曲やメロディの断片をあちらこちらに入れました。
是非そんな断片を探しながら聞いてもらえたらと思います。
また香取さんのバイブとマリンバ、そしてこの曲でもご機嫌なグルーブを出してくれているドラマー、大坂昌彦さんのセカンドラインのビートも、この曲に華を添えてくれています。
25年前のトコさんの譜面には「Intro ファンク」とあるのですが、今回はそれを、大坂さんの繰り出すセカンドラインのグルーブに代えてみました。
しかし25年ぶりによみがえったこの曲、よく譜面を残しておいたものだと、つくづく思います。