新作アルバム「CODA」に参加していただいたミュージシャンのへのプチインタビュー、第7回はドラマーの山木秀夫さんです。

アルバムでは、1曲目の「B.B.Groove」と7曲目の「狢」の2曲に参加していただきました。
この2曲はこのアルバムの中でも突出して、ファンク・ロック色の強い曲です。
2曲とも、2000年前後に僕がやっていた、それこそ「B.B.Groove」というユニットのために書いた曲です。

そのユニットのコンセプトは、僕と小池修さんのバリトンサックスを中心に添え、そこに布川俊樹さんと矢堀孝一さんという二人のギタリストに、ロック色の強いサウンドでアプローチしてもらうというものです。
選曲も、僕のこういった曲にくわえて、Deep Purpleの「Lazy」、Aero Smithの「Walk This Way」というような、まさにロック系の楽曲を僕なりのアレンジでジャズファンクっぽいものに仕立てるというようなことをやっていました。
そういったコンセプトだったのですが、さすがに還暦を過ぎたいま、もうそれらの曲はお蔵入りかなと思っていたのですが、今回のアルバム作成を機に、昔の譜面を見たり、また音源を確認したら、これがなかなかご機嫌な音楽!

これを世に出さない手はないということで、またこれこそ僕のルーツであるということで、今回のアルバムに収録することにしました。
そして、ジャズロック的なサウンドなら、これはもう山木さんにお願いするしかないということで、お誘いした次第です。
山木さんを今回のアルバムで叩いてもらうというのは、インタビューの中で言っているとおり、今回のアルバムでの最大のミッション。断られたらどうしようと、本当に心配していたのですが、快く引き受けてくださり、そして楽曲も思うとおりのサウンドに仕上がり、プロデューサー冥利につきるという気持ちです。
いや本当に、アルバムを聴いていただければ分かると思いますが、やっぱりこんなドラムをたたける人は、山木さんしかいません!
サウンドといいグルーブといいフィルインのアプローチといい、もうどこをどう切ってもまさに山木サウンドのジャズロック!
最高のドラミングに、僕だけでなく、この曲に参加してくれたミュージシャン皆が唸ってしまいました。
その山木さんとの出会いは、ここまでインタビューに登場していただいた他のミュージシャンから比べれば、それほど古くはありません。
おそらくはマンディ・満ちるさんとのセッションが最初かと思いますので、1997年頃だと思います。そのユニットで、ドイツのジャズフェスに出演した映像は、YouTubeにもありますので是非ご覧ください。

そのあとも、桑田佳祐さんのクリスマスコンサートやJUJUの東京ブルーノートでのコンサートもご一緒しましたが、なかでも、森山良子さんのジャズアルバム発売記念のツアーで、NYブルーノートに出演したときは、人生での最高の一瞬でした。
というのも、ゲストとしてマイケル・ブレッカーが参加してくれたんです。
その他のメンバーはピアノの島健さん、ギターの田中義人さんだったのですが、こんな素晴らしいメンバーと一緒に、しかもマイケルがいて、しかもしかもニューヨークで演奏できるなんて本当に夢のような時間でした。

楽屋では、この日本の大ベテラン、島さんと山木さんが、子供が目を輝かしているような感じでマイケルの経験談に聞き入っているという図は、本当に音楽の深さ・面白さを実感した瞬間でした。
それと、このインタビューの中で山木さんが、「納君とは本当に合うんだよね。すぐにピタッと来る」といっていただけたのは、僕にとっては宝のようなお言葉。ずっとずっとグルーブを追求してきて、それが実ったと思えた瞬間でした!

CODA /納浩一 - NEW ALBUM -
納浩一 CODA コーダ

オサム・ワールド、ここに完結!
日本のトップミュージシャンたちが一同に集結した珠玉のアルバム CODA、完成しました。
今回プロデュース及び全曲の作曲・編曲・作詞を納浩一が担当
1998年のソロ作品「三色の虹」を更に純化、進化させた、オサム・ワールドを是非堪能ください!