僕のアルバム「CODA」に参加してくれたミュージシャンへのインタビュー、如何だったでしょうか?
ラインアップをもう一度挙げておくと、
第1回 則竹裕之さん
第2回 香取良彦さん
第3回 大坂昌彦さん
第4回 青柳誠さん
第5回 村田陽一さん
第6回 クリヤマコトさん
第7回 山木秀夫さん
第8回 小池修さん
第9回 布川俊樹さん
第10回 島健さん
第11回 HAKUさん
そして最終回の今回は、自分の娘、納葉へのインタビューです。
まあインタビューと言っても、僕が一方的に喋っているだけなので、インタビューと言えるかどうかというところですが。
彼女はいま役者をやっていまして、2ヶ月から3ヶ月に一度くらい、下北沢や三鷹といったところにある小劇場で芝居をやっています。
こうして自分の娘が役者でもやらない限り、自分から進んでそういった小劇場に足を運んで芝居を見るということも、なかなかなかったかと思います。
その意味では、一般の方がジャズクラブに足を運んでジャズの生演奏を聴くということが、いかに日常生活から遠いことかということが実感できます。
それもそうですが、役者の世界、特にTVとかではなく、こういった小劇場で芝居をやっている役者の方々のその生活の厳しさに関しては、自分自身がジャズミュージシャンだからこそ、実によく分かることも多々。
こんなこと、本当に好きでないとやってられないということを、お互いイヤというほど思い知らされています。
ジャズミュージシャンや役者を志す若者がもしこれを読んでいたら、間違っても「これで食っていけますか?」なんて質問を先輩にしないでください。
もはやあまりの愚問です。
ただただ言えることは、「好きならやる、食えなくてもやる。そうじゃなければ辞めた方が良い」です。
そして食える手段は別に作っておきましょう。
さて話をアルバムに戻しましょう。
今回、彼女は「うつろう」という曲で、詩の朗読をしてくれています。
前回のアルバム「三色の虹」当時はまだ2歳くらいだったので、ただただ意味不明なことを叫んでいる声を音として音楽に入れ込んだのですが、さすがにこの年齢ではそういうわけにもいきません。
でもなんとか今回も、彼女の声を入れたいと思い、そこで思いついたアイデアが詩の朗読だったというわけです。
言葉って、特に音楽の中でメロディとして音に乗ってしまうと、思いのほか聞き流されてしまいます。でも逆に、ラップなどでもそうですが、音程のない形で出てくると、妙に耳に残るような気がします。
そんなことで、「うつろう」という曲の最も重要は歌詞を、彼女に朗読してもらいました。
それにしても、こうやって親子で同じアルバムに参加出来るというのはミュージシャン冥利に尽きます。
お子さんがミュージシャンという方も昨今、多いですが、うらやましくもあり、でも他人事ながらちょっと心配してしまいます。
「親も大変なのに、どうすんねん?」って。我が家がそうです。
葉、はやく大河ドラマにでも出てくれ!