カーラ・ブレイがなくなったそうです。
1936年生まれなので、87歳。でも大往生と言えるのではないでしょうか?
彼女の演奏は、東京のサントリーホールでの、ステーヴ・スワローとのデュオのコンサートで見ました。
公私共に仲睦まじいお二人で、それはそれは素敵なコンサートでした。
舞台袖から二人で手を繋ぎながら現れ、演奏が始まってもその息の合い具合は、単なるピアニストとベーシストという関係をはるかに越えているような感じました。
二人とも決して派手なプレイはせず、ただただ淡々と音を紡いでいく、でも音楽はじわっ、じわっと温かくなっていく、そんな演奏でした。
彼女の書く曲も本当に素敵で、この二人のデュエットのアルバムや、また大人数を従えての彼女のユニットのアルバムも、ボストンにいる頃から本当によく聞きました。
そのなかでも「Lawns」はぼくの大好きな曲で、ライブでももう何度も演奏しましたし、レコーディングでも収録させてもらいました。
昨年若くして亡くなったピアニスト、細川正彦さんと共同制作したアルバム「Little Song Book」に収録させてもらったのですが、今となっては作曲者も共演者も、二人ともいなくなってしまいました。本当に寂しい。
そんなお二人に弔意を込めて、その「Lawns」の録音をアップさせていただきますので、是非聴いてみてください。
そして改めてカーラ・ブレイさん、お疲れ様でした。
素敵な音を、本当にありがとうございました!
安らかに。