Whims Of Chambers ベースコピー譜
Whims Of Chambers ベースコピー譜
再ダウンロード有効期間(日数) | 無期限 |
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ファイル名 | Whims-Of-Chambers.pdf |
公開日 | |
バージョン | 1 |
制作 | 納浩一オンラインショップ |
- 商品詳細説明
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「こんな曲をコピーしました!」の第10回は、以前「ベーシスト列伝」のコーナーで取り上げたポール・チェンバースの演奏を取り上げたいと思います。
曲は、彼の初リーダーアルバムで、1956年に発表された、その名も「Whims Of Chambers」というアルバムに収録されている、アルバムタイトル曲です。
音源は
にて。
1935年生まれということですから、このアルバム録音時には若干21歳。
そしてこのアルバムの発表と前後して、マイルスバンドに加入し、一気にジャズシーンのスターダムに駆け上がったようです。
しかし21歳でこのグルーブとビバップ・フレーズの理解力、やはり普通の人ではないですね。
彼がどういったベーシストであるかは、「ベーシスト列伝」の方で詳しく触れていますので、是非そちらを参考にしてみてください。
ここでは、この曲の演奏についての解説をしておきたいと思います。
まずはなんといってもこのテーマ!
かっこ良いですよね。
ベーシストの方は是非このテーマを練習して、セッションなんかで演奏してみてください。
きっとウケますよ。
ただ、このテーマの9小節目に現れる3連のフレーズは、なかなか大変です。
まあ、2フィンガーで演奏するならなんとかなりますが、チェンバースのように1フィンガーで演奏しようとすれば、相当な技術が必要となります。
でも1フィンガーでないと、この絶妙なニュアンスは出ないと思います。
が、かく言う私は、1フィンガーでは出来ません、あしからず。
それに続くソロですが、ソロをよく聴いていただくと(譜面を購入の方は譜面を見ていただけると)わかると思うのですが、各フレーズの最初はほとんどといって良いほど、裏から入っています。
もちろん、そのフレーズが唄の流れとして数小節にわたって続く場合は、その途中では1拍目も弾いていますが、各フレーズを塊ごとに見ていくと、そのほとんどのフレーズの入り口は、裏拍から入っています。
これは、ジャズのフレージングではかなり重要です。
ジャズのノリを、あまりしっかり研究できていないアマチュアベーシストにありがちなのが、どのフレーズもオンビートから入ってしまうというフレージングです。
すると、どうしても縦乗りになって、悪くいえば、日本の演歌や盆踊りのノリになってしまいます。
ですから、「フレーズの入り口はとにかく裏から!」ということを意識することが大事です。
次なるポイントは、やはりクロマティックアプローチノートの多用です。
これも譜面を見ていただくと一目瞭然なのですが、随所に付いている臨時記号は、そのほとんどがクロマティックアプローチノートだといえます。
もちろんオルタードテンションが多く含まれるスケールを使用しているとの見方も出来ますが、僕には、それよりも、単にクロマティックアプローチノートの多用と見なす方がしっくりくるように思えます。
というのも、そういったオルタードテンションの音を、それが使えるドミナントコードで使用しているというよりも、もう隙あれば?7に当たるF7であろうが、?7のB♭7であろうが、どんなところにでも使っていますが、一方、まさにここぞというドミナントコードの場合に、それほどオルタードテンションを意識したフレージングにはなっていないように思えるからです。
まあ、この辺りは、本人のみぞ知る、ですから、あの世でチェンバースに会ったら確認してみます。
そのクロマティックアプローチに関していうなら、「挟み込みのクロマティックアプローチ」が多いですね。
具体的にいうなら、もしターゲットノートを「A」とした場合、その音に対して、G#とB♭の音をアプローチノートとしてその「A」の音に進行するようなフレージングですね。
あるいは、ダブルクロマティックアプローチも多いです。
ターゲットノートを「A」とした場合、その音に対して、B→B♭→Aと進行するようなフレージングです。
音だけ聞いていると、なかなかわかりませんが、譜面にして眺めてみると、そういうポイントがたくさん見つかります。
是非譜面と共に、このソロを研究してみてください。
あと、ラインについて。
このラインは実にオーソドックスなラインといえます。
例えば、「ベース列伝」で取り上げた、レッド・ガーランドのアルバム、「Groovy」(1957年)では、彼のラインにはもっと不思議な、それこそコードとは合わない解明不明な音が随所に現れますが、この曲のラインではそういった音はほとんどありません。
まあ、チェンバース自身の、しかも初リーダーアルバムということで、あまり過激なことは避けたのでしょうか?
この辺りも、あの世で本人に確認することにしておきましょう。
でもこうやって改めて採譜してみると、僕はチェンバースのラインの作り方に、結構影響を受けていたんだなと思いました。
自分がよく使うラインのアイデアが、あちらこちらにあるものですから。
やはりジャズをはじめた当初、よくチェンバースを勉強した影響が、そんなところにも残っているんですね。
ということで、この演奏もとても研究しがいのあるものですから、是非譜面と共に考察してみてください!
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