Body And Soul by Marcus Miller ベース譜

DL23062319

Body And Soul by Marcus Miller ベース譜

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バージョン 1
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先日もお知らせしましたが、1984年12月28日、始めて行ったニューヨーク、そして始めて行ったライブ、そこは今はなきセブンス・アベニュー・サウスだったのですが、そこで聞いたマーカス・ミラーの「Body & Soul」の演奏に脳天をぶち抜かれ、位置からの出直しを誓ったことは、いまでも忘れもしません。
そして新年早々、その演奏を36年ぶりに採譜しようと決めたのですが、やっと完了しました。

音源はサロンに公開しています。

さすがに、Sonyのウォークマンプロという、当時としてはハイクラスのカセット録音機で録ったとはいうものの、所詮はライブの隠し撮り、雑音も多く、なかなか苦労しました。

しかしこうやってコピーしてみると、改めてマーカスの実力を知らされると共に、もうあの時点で今と何の変わりも無いほど、完成されていたんだなということです。

まあ、あのクラスのミュージシャンは、そのほとんどが、10代でほぼ完成されているのが普通ですね。
そういう意味で言うと、このセッションの他のメンバー、マイク・スターンも、そして若くして亡くなったボブ・バーグもケニー・カークランドも、本当に上手いですね!
でも改めて、いろんなことを再発見しました。
この「Body & Soul」では、Ebmでのソロの部分が多いのですが、マイナーコードでのフレージングが、実に歌心があって素晴らしい上に、フレッテドの4弦ベースでも、そのニュアンス付けが見事です。
具体的にいえば、ハンマリングオンやプリングオフ、グリス、スライド、アクセント、音の強弱等々、ニュアンスを付けるための様々な奏法を駆使して、その素晴らしい音の選択に、さらに味わいを深めています。
いやいや、お見事というしか無い!

所々に、かなり「?」な音もあるのですが、でも理論的にはありなので、ミスノートなのか、意図的なのかは、本人のみぞ知る、ですね。
あと、A♭7のところ、10小節目の3,4拍目のフレーズは、マーカスお得意です。
スケールはオルタードを使用していて、A♭7のコードに対して、 A♮→B♮→A♭→E♮→C→B♮→A♮→A♭ト動きます。かっこいいですね。

そして、とにかくリズムが良い!
譜面を見ていただいてもわかるように、よくもまあこれだけの音を、1拍や1小節の中に、しかも全くリズムが乱れることなく、はめ込んでいます。
さすがとしか言い様がありません。
まあ、とにかく、音源と譜面を合わせながら聞いてみてください。

場所によっては、聞き取れないところもあり、そういうところは、ある程度、コードに合わせて作ったりもしています。
ところで、このセッションで面白いことがいくつかあります。

採譜中に、なぜかマーカスのソロ以外にベースの音が聞こえるんですね。
そりゃそうだ、ライブの告知(写真は、ビレッジボイスという新聞からの切り抜きですが、当時のニューヨークでは、マンハッタンで行われるライブを知るための重要な情報源でした)には、ベーシストは「トム・バーニー」とありますからね。この曲でも、伴奏はもっぱら彼がやっていたんですね。

そして、マーカスのソロですが、ケニー・カークランドがサビの前で、ソロをやめてしまったので、サビからマーカスはソロを始めます。そういうことは、我々のセッションでもよくありますが、終わるところもなんと、サビいっぱいなんですね。

サビいっぱいでソロを終わるというのは、これはあまり無いパターンです。
まあ、マーカスのソロを聴いてみれば、「もう終わるよ!」ということがよく判りますし、きっと目配せくらいはしたのかもしれません。
そしてさらにいえば、この「Body And Soul」の演奏は、なんと15分にも及ぶんですね。

そりゃ、バラードで、全員にソロをたっぷり回しているんですから、そんな時間にもなりますが。そういえば、当時のニューヨークでは、1時間のステージで、演奏は3曲くらいということはざら。1曲がめちゃくちゃ長いセッションがいっぱいありました。

その意味では、最近はアメリカも日本も、ミュージシャンはみんな、なんかあっさりしてしまったのかもしれませんね。